村上龍著「13歳のハローワーク」が手に入らない

 私もひとの親(^^)中2の息子が将来(就職)について考えているのを聞いて、参考になればと本屋に行き「13歳のハローワーク」を買おうとしたら売り切れでした。3軒廻ったのですがみな同じでした。ヒットしている様ですね。本屋の店員さん曰く、「増刷が入って来てもすぐ売れちゃうんです。」私が「誰が買って行くんですか、大人ですか。」と聞くと、「子供も買って行きますよ。」とのことで皆に売れている模様です。

 さてここで、ハテと考えました「なんでこんなにこの本が売れているんだろう。」思い起こしたことが会社の若手の言葉、「うちのゼミの就職率は10%だったんですよ。」そして、「今の若者は冷めている」と評していた雑誌の記事。どうも私の時代はオイルショック後の不況で就職難だったのですが、今の時代は「就職難+将来への希望が無い」ということなのかなーと考えた訳です。その反発がこのような本を求めるひとを生むのかと。

 amazon.comの書評には「いい学校を出ていい会社に入れば安心」という時代は終わりました。13歳から大人まで、自分の本当に好きなことをもう一度よく考えて仕事を選ぼう!(石原慎太郎)とありましたが、不確定な時代の雰囲気を反映した現象なのでしょうか。私個人としては「好きなことを仕事にしよう」という考えには、それが出来なければ人生の負けみたいであるなら問題ありと思うのですが、将来の夢、大人になったらあの仕事につきたいと思えない世の中は、それはそれで暗くていやです。

 でも、日本を含む世界はこれからますますいやな世の中になって行くのではないでしょうか、シュタイナーもそう言っていますし、私もそう感じます。(興味のある方は>万人の万人の戦いに向けての人類の善と悪への分化について:イザラ書房刊ルドルフシュタイナーの大予言2 P.123参照)
 しかしそこで、私は個人的にシュタイナーは世直し運動ではないと考えるので、シュタイナーを広めて良い世の中にしようとは残念ながら考えていません。(だって人類の半数以上は悪化してしまうのだから。)

 ですが、シュタイナーの思想は個人の生活を変える。これは信じています。(^^)

では、また。

幻冬舎刊 村上龍著「13歳のハローワークISBN:4344004299